2006/08/31(木)Apple USB KeyboardをWindowsで使用する

Apple Pro KeyboardをWindowsで使用することには成功しましたが、スペースバーが長く、日本語109キーボードとして使用するには変換、ひらがなキーが使用しづらいという問題があった為、スペースバーの短いApple USB KeyboardをWindowsで使用できるようにします。

方針として

  • 窓使いの憂鬱のみでキーリマップ
  • テンキー機能はばっさりと切り捨て日本語91ライクな配列を目指す

テンキーのカスタマイズ

デフォルトでは以下のような配列となっています

Help(Ins)HomePgUpPgDn
NumLk=/
789-
456+
123
0,.Enter

91ライクな操作性にする為、以下のように変更。
ついでにテンキー部分の残ったキーにマルチメディア機能を割り当て。

Play/PauseStopPreviousTrackNextTrack
PrintScreenScroolLockPauseMute
InsertHomePageUpVolUp
DeleteEndPageDownVolDown
未使用未使用
Enter

その他に入れ替えるキー

変更前変更後
左Alt(Option)左Win
左Win(Command)左Alt
英数全角/半角
かな変換
右Win(Command)ひらがな

.mayuファイルの設定を書く

キーバインドの変更を窓使いの憂鬱の設定ファイル(.mayuファイル)に書きます。
上記の様に入れ替えるのであれば、ベースとなるmayuファイルに以下を追加し、読み込ませれば大丈夫です。

#Macintosh Keyboard Define
def key Mac英数				=	0x71
def key Macかな				=	0x72
def key MacF13				=	0x5D
def key MacF14				=	0x5E
def key MacF15				=	0x5F
#def key MacEject			=	0x6C
def key NumEqual			=	0x59
def key NumComma			=	0x7E

#for Apple USB Keyboard to 91JP
key *Num7 = *Insert
key *Num4 = *Del
key *Num8 = *Home
key *num5 = *End
key *Num9 = *PageUp
key *Num6 = *PageDown
key *Num0 = *Left
key *NumComma = *Down
key *NumPeriod = *Right
key *Num2 = *Up
key *NumLock = *PrintScreen
key *NumEqual = *ScrollLock
key *NumSlash = *Pause
key *Insert = *Play/Pause
key *Home = *Stop
key *PageDown = *NextTrack
key *PageUp = *PreviousTrack
key *NumAsterisk = *Mute
key *NumMinus = *VolumeDown
key *NumPlus = *VolumeUp
key U-Mac英数 = D-半角/全角 U-半角/全角
key U-Macかな = D-変換 U-変換

mod alt -= LeftAlt
mod windows += LeftAlt
key *LeftAlt = *LeftWindows

mod windows -= LeftWindows
mod alt += LeftWindows
key *LeftWindows = *LeftAlt

mod windows -= RightWindows
key *RightWindows = *ひらがな

書き終わったら再読込をさせれば設定が反映されているはずです。
これでMacなキーボードにつまらないWindowsの仕事をさせることができます(笑)

余談

Apple USB KeyboardとApple Pro Keyboardは同一の形状のキートップを採用している為、入れ替えることが可能です。

追記 2006/08/31

アプリケーションキーとか右Ctrlが無いのがどうにも使い勝手が悪い為、キーバインドを以下のようにさらに変更することにしました

変更前変更後
右Win
アプリケーションキー
右Ctrl

これで無変換キー以外は92日本語配列になりました(^^;

設定ファイル変更

さらに下記の項目を設定ファイルに追加します。

mod ctrl += Right
key *Right = *RCtrl
key *Down = *Apps
mod windows += Left
key *Left = *RightWindows

↑キーだけ残ってしまった……どうしよう(汗

2006/08/22(火)Apple Pro KeyboardをWindowsで使用する[完結編]

前回の予告通り、窓使いの憂鬱のみで完結できるようにしました。
使用している.mayuファイルに以下を追加して下さい。

#Macintosh Keyboard Define
def key Mac英数				=	0x71
def key Macかな				=	0x72
def key MacF13				=	0x5D
def key MacF14				=	0x5E
def key MacF15				=	0x5F
#def key MacEject			=	0x6C
def key NumEqual			=	0x59
def key NumComma			=	0x7E

#for Apple Pro Keyboard for 109JP
key U-Mac英数 = D-ひらがな U-ひらがな
key U-Macかな = D-変換 U-変換
key *F1 = *半角/全角
key *MacF13 = *PrintScreen
key *MacF14 = *ScrollLock
key *MacF15 = *Pause
key *Insert = *F1
#key MacEject = *Insert
key *NumEqual = *BackSpace
key *NumComma = *Comma

mod alt -= LeftAlt
mod windows += LeftAlt
key *LeftAlt = *LeftWindows

mod windows -= LeftWindows
mod alt += LeftWindows
key *LeftWindows = *LeftAlt

mod alt -= RightAlt
key *RightAlt = *Apps

mod windows -= RightWindows
mod alt += RightWindows
key *RightWindows = *RightAlt

これを読み込ませれば、これまでのようにレジストリを弄ることなくMacのキーボードを109ライクに使用できるようになります。

追記 2006/08/31

前回の設定ではWin+Rなどの同時押しが正しく動かなかった為、設定項目を修正しました。

2006/08/11(金)続・Apple Pro KeyboardをWindowsで使用する

前回では、Windows標準で用意された機能だけでやろうとし、結果としてあまり使い勝手は良くなりませんでした。
そこで、今回はキーリマップソフトを使用し、使いやすくすることが目的です。

用意するもの

キーリマップソフトとして窓使いの憂鬱を利用しました。

設定方法

1. レジストリによるキーリマップ

まず、レジストリで以下のように変更します。

変更前変更後
左Alt(option)左Win
左command左Alt
右commandカタカナ/ひらがな
F13PrintScreen
F14ScrollLock
F15Pause
Num ,BackSpace
Num =,

これで、英数、かなキー以外は109キーボードに配置を似せることができました。

2. 窓使いの憂鬱によるキーリマップ

インストールされ、すでに利用しているものとして話を進めます。
まず、利用している.mayuファイルに以下の項目を追加します。

def key Mac英数 = 0x71
def key Macかな = 0x72

key U-Mac英数 = D-半角/全角 U-半角/全角
key U-Macかな = D-変換 U-変換

これで再読込すれば英数キーが全角/半角に、かなキーが変換キーとして利用できます。
変更するポイントとしては、Pro Keyboardの英数キー、かなキーがキーを離したときしかスキャンコードを発生させないので、これらのキーが離されたスキャンコードが発生した場合に変更したいキーが押され、離されたスキャンコードを連続して割り当てればいいということです。

2006/08/10(木)[Apple] Pro Keyboard M7053

[album:keyboard:prokey_1.jpg:Apple Pro Keyboard]
ハードオフで「英数」キーが無いApple Pro Keyboardがジャンク扱いで売られていた為確保。\500。
このオサレなキーボードは気になっていたアイテムだったのでいい買い物でした。

仕様

メーカーApple
型番Pro Keyboard M7083
キーボード種別日本語116
インターフェイスUSB
キーボード構造カーブドスカルプチャ
キースイッチメンブレン
その他USB1.1ポート*2

使用感

デフォルトの状態では、Windowsで使用することもままならない為、キー入れ替えを施し、日本語キーボードとして利用できる環境を作るところから始めました。

配列

全角/半角キーがなかったり、無変換、変換、ひらがなキーがなかったりし、Macで使用するであろうキーが替わりにある以外は以外は一般的な106キーボードとほぼ同じ配列をしています。まぁ、Mac用のキーボードをWin用のキーボードとして語ること自体がナンセンスですので、配列に関してはあまり語らないことにします。

スペースバー

右側に妙に長く取ってあり、微妙に使いづらい。左手で押すことはあまり考えていないのでしょうか?
↓上:Apple Pro Keyboard/下:IBM Space Saver II Keyboard
[album:keyboard:prokey_2.jpg]

キートップ

これまで使用してきたキーボードの多くはフラットであるか、そうでなければ指を置いたときにフィットするように湾曲しているのですが、このキーボードは4隅から中央に向けて湾曲しています。この構造が使いやすいかどうかは微妙ですが、結構変わった構造を持っていると感じました。

タッチ感

押下に妙に力が必要なメンブレンタッチで、お世辞にもタッチ感がいいとは言えません。このキーボードを利用していると異様に指が疲れます。
真の玄人でないとこのキーボードを使いこなすのは難しいのでしょうか?

どうやら、私が購入した商品の状態が悪かったことに由来するようです。キートップを洗浄し、スムースエイドを塗布したら見違えるくらいに軽いタッチになりました。
その上での再評価。メンブレンとしては標準より軽めのタッチで、それなりに実用的です。ただ、スライドの接地面が多いのでいつまでもつかが疑問ですが…。

チルトスタンド

デザイン的にチルトスタンドがないと思っていたのですが、ありました。しかし、一般的なキーボードに比べ変化する高さが少なく、あまり使いやすさは改善されませんでした。
[album:keyboard:prokey_3.jpg] [album:keyboard:prokey_4.jpg] [album:keyboard:prokey_5.jpg]

デザイン

CapsキーやNumLockキーにLEDを埋め込んでいたり、クリア素材を使用したキートップ、そしてアクリル素材を利用したフレームは、Windowsには無い、Mac的なオシャレなキーボードであることは間違いありません。
しかし、少なくともWindowsキーボードとして利用した場合は使いやすいとは言い難く、デザインを取るか実用性を取るかといった感じになりそうです。

総評

Windowsのキーボードにはないデザインを重視したキーボードです。Windows環境では実用的に微妙なところですが。Macは知りません。

評価

デザイン: ★★★★★
実用性: ★★

2006/08/10(木)Apple Pro KeyboardをWindowsで使用する

[album:keyboard:prokey_1.jpg]
Apple Pro Keyboardを安価で入手した為、それに先立ちWindowsでPro Keyboardを使用する為のTipsを纏めることにします。

はじめに

Apple Pro KeyboardはUSBキーボードですので、Windowsに接続すると通常のUSBキーボード同様に認識します。
しかし、Windows用キーボード(109日本語キーボード)とApple Pro Keyboardでは発生するスキャンコード(キーコード)が異なる為、そのままでは利用が困難です。
これらの違いを吸収し、Windowsで利用できるようにすることが今回の話題です。

109日本語キーボードとの相違点

Apple Pro Keyboardと一般的な109日本語キーボードとの相違点を調べました。

両方にあるがキー表記が異なるもの

Scancode109日本語キーボードApple Pro Keyboard
38左Alt左Option
B8右Alt右Option
DB左Win左Command
DC右Win右Command
0EBackSpaceDelete(Enter上)
D2Inserthelp

どちらかにしか存在しないキー

Scancode109日本語キーボードApple Pro Keyboard
29半角/全角-
7B無変換-
79変換-
70ひらがな-
E05Dアプリケーションキー-
E037PrintScreen-
46ScrollLock-
E11D45Pause-
72?*1-英数
71?*2-かな
5D-F13
5E-F14
5F-F15
E02E-VolUp
E030-VolDown
E020-Mute
6C-CD排出
59-Num =
7E-Num ,

*1 : showkeyではキーが離された場合のみ取得可能、0x72

*2 : showkeyではキーが離された場合のみ取得可能、0x71

カスタマイズ

日本語キーボードとしてApple Pro Keyboardを使用する場合にネックになるのがまず、「半角/全角」キーです。
当初、これをApple Pro Keyboardの「英数」キーに割り当てようと考えていたのですが、Windows上ではスキャンコードの取得すら困難でした。
Linux上で$showkey -sでようやく取得できたのですが、押下時のみ取得可能で、キーを離したときにはスキャンコードが発生しない特殊なキーでした。
まぁ、なんとか取得できたので早速試してみたのですが、玉砕という結果となりました。
#「かな」キーも同様

仕方がないのでWinキーとして使用可能な左Appleキーを「全角/半角」に、右Appleキーを「変換」キーに変更し、またF13~F15はPrtScrなどに変更します。
纏めると以下のような感じになります。

変更前変更後
左Apple全角/半角
右Apple変換
F13PrintScreen
F14ScreenLock
F15Pause
Num =BackSpace
Num ,,

尚、VolUp,VolDn,Muteはデフォルトのままで使用可能、Windowsでは存在意義が解らないCD排出キーは今回は割り当てていません。

変更方法

WinNT系統であればレジストリをたらたら書いていくことになるのですが、ここでは深くは解説しません。

今回の場合、HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Keyboard Layoutの下にScancode Mapを作成し、以下の様な値を持たせます。

00 00 00 00 00 00 00 00 08 00 00 00 29 00 5B E0
79 00 5C E0 37 E0 5D 00 46 00 5E 00 45 E0 5F 00
0E 00 59 00 33 00 74 00 00 00 00 00

このキーを追加したら再起動して、入れ替わっているはずです。入れ替わってなければ、設定を見直して下さい。

尚、Apple Pro Keyboardを利用しなくなり、キー割り当てを元に戻したい場合は追加したレジストリのエントリを削除し、再起動して下さい。

FAQ

  1. Q.「英数」キーや「かな」キーに割り当てられないの?
    A.私の技量ではWindows上では割り当てることができませんでした。何かいい方法があれば教えて下さい。
  2. Q.「英数」キーとかにどうしても割り当てたいんだけど
    A.有償ですが、Apple KeyboardをWindowsで利用する為のドライバがあります。(シェアウェア)
    興味のある方はこちらをご覧ください。