autofsの設定

2010/02/23PC::Linux/BSD

NFSサーバの公開領域を自動的にマウントさせる仕組みを実装したときのメモ。

環境

  • Debian GNU/Linux 4.0/i386

実装手順

1. autofsパッケージのインストール

# apt-get install autofs
Reading package lists... Done  
Building dependency tree... Done
The following NEW packages will be installed:
  autofs                                     
0 upgraded, 1 newly installed, 0 to remove and 0 not upgraded.
Need to get 113kB of archives.                                
After unpacking 483kB of additional disk space will be used.  
Get:1 http://ftp.jp.debian.org etch/main autofs 4.1.4-13 [113kB]
Fetched 113kB in 0s (202kB/s)                                   
Selecting previously deselected package autofs.                 
(Reading database ... 35294 files and directories currently installed.)
Unpacking autofs (from .../autofs_4.1.4-13_i386.deb) ...               
Setting up autofs (4.1.4-13) ...                                       

Creating config file /etc/auto.master with new version

Creating config file /etc/auto.misc with new version

Creating config file /etc/auto.net with new version

Creating config file /etc/auto.smb with new version

Creating config file /etc/default/autofs with new version
Starting automounter: loading autofs4 kernel module, no automount maps defined.

2. マスタマップファイルの編集

/etc/auto.master に、最終行を追加。

#
# $Id: auto.master,v 1.4 2005/01/04 14:36:54 raven Exp $
#
# Sample auto.master file
# This is an automounter map and it has the following format
# key [ -mount-options-separated-by-comma ] location
# For details of the format look at autofs(5).
#/misc  /etc/auto.misc --timeout=60
#/smb   /etc/auto.smb
#/misc  /etc/auto.misc
#/net   /etc/auto.net
/mnt/nfs        /etc/auto.nfs   --timeout=300

上記の例では、以下のように設定しています。

  • マウントベース(NFSサーバのマウントポイントが格納されるディレクトリ): /mnt/nfs
  • マウントベース毎のマップファイル*1: /etc/auto.nfs
  • automountデーモンに渡すオプション: --timeout=300 (5分後に自動的にアンマウントされる)

3. NFS用のマップファイルの作成

/etc/auto.nfs を新規作成します。

nfs-srv   -fstype=nfs,rw,hard,intr,rsize=32768,wsize=32768  192.168.0.1:/data

上記の例では、以下のように設定しています

  • NFSサーバ192.168.0.1の/dataディレクトリをマウントする
  • マウントポイントは/mnt/nfs/nfs-srvとする
  • マウントオプションはrw,hard,intr,rsize=32768,wsize=32768とする *2
  • fstypeでは、ファイルシステムタイプ(nfs)を指定しています

4. automountデーモンの起動

auto.masterを変更後は、automountデーモンに再読み込みさせなければなりません。
手っ取り早く再起動させます。

# /etc/init.d/autofs restart
Stopping automounter: done.
Starting automounter: done.

5. 動作確認

/mnt ディレクトリ内を確認します。

# ls /mnt
nfs

自動的にマウントベースが作成されています。

続けて、/mnt/nfs ディレクトリ内を確認します。

# ls /mnt/nfs

現時点では何もありません。

続けて、カレントディレクトリを/mnt/nfs/nfs-srvに移動してみます。

# cd/mnt/nfs/nfs-srv
/mnt/nfs/nfs-srv#

上記の時点では何もないので、"No such file or directory"と通常であれば怒られるところですが、正常に移動できています。この時点でlsを実行してみればNFSサーバで公開しているファイル類が表示されるはずです。

最後に、mountコマンド等の実行結果で確認してみます。

# mount
中略
automount(pid24357) on /mnt/nfs type autofs (rw,fd=4,pgrp=24357,minproto=2,maxproto=4)
192.168.0.1:/data on /mnt/nfs/nfs-srv type nfs (rw,hard,intr,rsize=32768,wsize=32768,addr=192.168.0.1)

# cat /etc/mtab
中略
automount(pid24357) /mnt/nfs autofs rw,fd=4,pgrp=24357,minproto=2,maxproto=4 0 0
192.168.0.1:/data /mnt/nfs/nfs-srv nfs rw,hard,intr,rsize=32768,wsize=32768,addr=192.168.0.1 0 0

# cat /proc/mounts
中略
automount(pid24357) /mnt/nfs autofs rw,fd=4,pgrp=24357,timeout=300,minproto=2,maxproto=4,indirect 0 0
192.168.0.1:/data /mnt/nfs/nfs-srv nfs rw,vers=3,rsize=32768,wsize=32768,hard,intr,proto=tcp,timeo=600,retrans=2,sec=sys,addr=192.168.0.1 0 0

*1 : 今回だと/mnt/nfs用のマップファイル

*2 : mountコマンドや/etc/fstabに記述するオプションと同じ

rootパスワードを忘れた時の対処

2010/02/12PC::Linux/BSD

rootパスワードを忘れた時の対処メモ。

環境

  • VMware Player 3.0.0
    • Debian GNU/Linux 5.0(lenny)/i386

手順

1. GRUBメニューで"E"を入力し、編集モードへ移行する。

deb-chrootpass1.jpg

2. kernel行にフォーカスを写し、さらに"E"を入力し、既存kernel行を編集する

deb-chrootpass2.jpg

3. "S init=/bin/sh"を追加する

deb-chrootpass3.jpg

この追加した部分の意味は以下の通り。

  • S: シングルユーザーモード(ランレベル1)で起動
  • init=/bin/sh: initプロセスの代わりに、/bin/sh(シェル)を直接起動する

編集が完了したら"Enter"を入力し、変更を反映させる。

4. "B"を入力し、変更したパラメータで起動させる。

deb-chrootpass4.jpg

5. rootでシェルに入ることができるようになっているので、passwdコマンドで新しいrootパスワードへ変更する。

以下の図では、ルートパーティションがrwとなっていることを確認するためにmountコマンドを実行しています。

deb-chrootpass5.jpg

このとき、キーボードが英語になっているので注意すること。

私は、簡単なパスワードで設定しておき、通常起動させた後(日本語キーボードして認識させた後)にパスワードを再度設定し直すことにしました。

パスワード変更後は再起動させればいいのですが、/sbin/shutdownを実行しても再起動できません。rebootコマンドで再起動することができます*1

*1 : あるいは、Ctrl+Alt+Deleteでも再起動できます

ファイルシステムが格納されたファイルを作ってみた

2010/02/02PC::Linux/BSD

mkswapコマンドで、スワップ領域として利用する元としてファイルが指定できる。
50MBのスワップとして利用できるファイルを作成し、利用する一連の動作を実際にやってみた。

スワップ領域として利用するファイルの作成

# dd if=/dev/zero of=/tmp/swp bs=1M count=50
50+0 記録始め
50+0 記録終わり
52428800 バイト (52 MB) コピー終了, 0.109074 s, 481 MB/s

ファイルをスワップ領域として利用できるようにする

# mkswap /tmp/swp
スワップ空間バージョン 1 を設定します、サイズ = 51196 KiB
no label, UUID=b1e1f86f-1d8b-4fbf-9015-3b7543cb6730

/tmp/swpをスワップ領域として利用する

# swapon /tmp/swp

現在のスワップ領域に関する情報を表示

# swapon -s
Filename                                Type            Size    Used    Priority
/dev/sda5                               partition       4200956 0       -1
/tmp/swp                                file            51192   0       -2

で、本題

スワップファイルだけではなく、同じようにファイルシステムもファイルの中に作れるのではないか?(仮想ディスクとして扱うことができるのではないか?)

やってみた

先ほどと同様にファイルシステムを作成するための空ファイルを作成します。

# dd if=/dev/zero of=/tmp/virtualdisk bs=1M count=100
100+0 記録始め                                                           
100+0 記録終わり                                                         
104857600 バイト (105 MB) コピー終了, 0.199313 s, 526 MB/s  

ext3ファイルシステムを作成します。

# mkfs.ext3 -b 4096 -c -m 0 /tmp/virtualdisk 
mke2fs 1.41.4 (27-Jan-2009)                                      
/tmp/virtualdisk is not a block special device.                  
Proceed anyway? (y,n) y                                          
Filesystem label=                                                
OS type: Linux                                                   
Block size=4096 (log=2)                                          
Fragment size=4096 (log=2)                                       
25600 inodes, 25600 blocks                                       
0 blocks (0.00%) reserved for the super user                     
First data block=0                                               
Maximum filesystem blocks=29360128                               
1 block group                                                    
32768 blocks per group, 32768 fragments per group                
25600 inodes per group                                           

Checking for bad blocks (read-only test): done                                
Writing inode tables: done                                                    
Creating journal (1024 blocks): done                                          
Writing superblocks and filesystem accounting information: done               

This filesystem will be automatically checked every 21 mounts or
180 days, whichever comes first.  Use tune2fs -c or -i to override.

途中でブロックスペシャルデバイスではないと言われていますが、作成することはできました。


マウントポイントを作り、マウントしてみます。

# mkdir /tmp/vdisk
# mount -t ext3 -o defaults,loop /tmp/virtualdisk /tmp/vdisk/

何事もなくマウントできました。すげー。

mountコマンドと、dfコマンドで現在のマウント状況を表示してみます。

# mount
中略
/dev/loop0 on /tmp/vdisk type ext3 (rw)
# df -h
ファイルシステム            サイズ  使用  残り 使用% マウント位置
中略
/dev/loop0             97M  4.1M   93M   5% /tmp/vdisk

この後実際に書き込んだりしてみましたが、問題なくファイルの作成とかもできてしまいました。Linuxすげー。

2009/11/15(日)(個人的)Microsoft製品のワースト10

PC

ITmediaで、Microsoft製品ワースト10という記事があったので、それに便乗して個人的なワースト10を挙げてみた。
私が利用したことのあるもののみを対象としているので、Vistaとかは対象になっていません。

1. Microsoft Internet Explorer 6

一言二言では言い表せない。このへんの記事を参照。
IE6を使っている人はとっととまともなブラウザに乗り換えて欲しい。

2. Microsoft Word

意図した通りに体裁を整えられない。
修正を重ねていくと、スタイルが無限増殖してにっちもさっちもいかなくなる。
Excelを使うのはいいとしても、Wordは勘弁して。OOo Writerで作ってPDFにエクスポートするのでいいでしょ?

3. Microsoft Windows Me

Meが不安定なのは自分の使い方が悪かったのかと思っていた。
あまりにも不安定すぎて使い物にならなくなってしまったので、リカバリディスクからクリーンインストールを行った。初回起動時にBSoDになりやがった。

4. Internet Information Service

どこを弄ればどうなるのかが全く解らない。
Apacheに乗り換えてスッキリ。

5. Windows XPの新規機能

Windows Search

今までのように検索ができればいいだけなのに、インデックスを作っていないとまともに検索すらままならない。

検索コンパニオン

デフォルトの検索方法が気に入らない。犬邪魔。

スタートメニュー

真っ先にクラシックスタイルに変更します。

コントロールパネル

たかだか20~30項目程度しかないのに機能をまとめる必要があるのかと。クラシック表示にしないと目的の機能にいまだにアクセスできません。

Lunaデスクトップ

Lunaが重いとかそう言う話は今となってはどうでも良くなりつつありますが、あのけばけばしい配色はどうかと。Lunaを有効にしてある環境ではMedia Center Style(Royale)で使ってます。

6. Microsoft Access

理解しやすいようにSQL文を書いているのだから、勝手に変更しないで!
あと、組んだマクロをAccess2002で開くとエラーが発生し、2003で開くと正常に動作するって言うのは明らかに(Access側の)バグだろう……。

7. MS-IME2002/2003

Natural Inputとか必要ない。
辞書がバカなのはいいとして、壊れやすいのは勘弁して欲しい。
言語バーをタスクバーに統合すると、非常に使いづらい@XP。

8. Microsoft Office SharePoint Server

重い。重すぎる。
大した機能を持たせているわけでもないのに、応答が遅すぎる。
使い勝手も悪いけど、それ以上に重すぎて使う気になれません
よっぽど高速なサーバーを用意できない限り、Google Appsのようなクラウド型サービスを採用した方が良いのではないかと本気で思う。

9. Windows Server 2008

何でそんなに重いの?2GBもメモリ載せてあげてるでしょ?
Debian 5.0/amd64 + Apache 2.2.9(worker) + adiary 2.09で構成したWebサーバは25MBしかメモリ喰ってないよ?

10. Microsoft Excel

未だにMDIなのはどうかと。

2009/11/07(土)フォントスムージングの比較

PC

事の発端は、Kubuntu環境上にWindows XP環境を構築したことで、「ClearTypeを使うと目が疲れる」という事を実感した為です。

環境

  • Windows XP Professional SP3 on VMware Player 3.0.0
    • Mozilla Firefox 3.5.4
    • VL Pゴシック / VLゴシック
  • Kubuntu 9.04/amd64
    • Mozilla Firefox 3.0.15
    • VL Pゴシック / VLゴシック

比較に使用した記事→こちら

Windows XP 標準アンチエイリアス


4倍表示時


ClearTypeではない、Windows 2000以前から搭載されているアンチエイリアス。
どうもフォントの表示が薄くなりやすいようで、常用は厳しい状態になっています。
一般的にアンチエイリアスはにじんで見にくいと言われるのもうなずけます。
文字の濃さを調節できればいいのですが、設定する方法はあるのでしょうか?

Windows XP ClearType


4倍表示時


事前にClearType Tunerを用いて、自分が一番見やすいと感じるように調整してあります。
ClearTypeのサブピクセルレンダリングにより、フォントの縁が赤や青に色づいてしまっているのがわかります。
このサブピクセルレンダリングにより、特に液晶画面での美しくフォントを表示できるそうです。
が、白背景に黒の階調の他に赤や青の要素が入ることでチカチカするように感じられます。これが目を疲れやすくしているのでしょうか?
個人的にはClearTypeによるレンダリングよりも、縁をモノトーンの階調で表示してくれる標準アンチエイリアスの方が好みなのですけどねぇ。

Kubuntu 9.04 アンチエイリアス有効


4倍表示時


個人的には一番見やすいと感じるフォントのアンチエイリアスです。
XPの標準アンチエイリアスのように、文字が薄すぎることもなく、ClearTypeのように赤とか青の要素が入ることもないので目に優しく感じられます。
ClearTypeよりもぼやける(滲んだ)感じを受けますが、個人的には許容範囲です。

そんなわけで

Windows環境でも標準アンチエイリアスの調整ができればいいのですが。