Ubuntuインストール後にinitramfs(busybox)となり起動できない場合の対処

2008/12/29PC::Ubuntu

インストールは正常に完了するものの、インストール後に起動しようとするとinitramfs(busybox)のコンソール画面となってしまう場合の対処

環境

  • Ubuntu 8.10/amd64
  • IBM IntelliStation A Pro (6217)
    • Opteron 254 (2.8GHz) × 2
    • 4GB RAM
    • IDE HDDにUbuntu 8.10を導入

解決方法

grubのkernelオプションに"generic.all_generic_ide=1"を加えることでUbuntuを起動させることができるかもしれません。
起動できたら、毎回kernelオプションに追加するのは面倒なのでgrubの設定ファイル(/boot/grub/menu.lst)に同様にオプションを追加する。

Kubuntuにおけるマルチモニタ構成の設定

2008/07/18PC::Ubuntu

Kubuntuでマルチモニタ環境を設定したときのメモ。

環境

  • Kubuntu 8.04 日本語ローカライズド
  • ビデオカード: nVidia Quadro 980XGL
  • プライマリモニタ: IBM L200p
  • セカンダリモニタ: IBM T120

インストール直後では、想定されるプライマリモニタ(L200p)ではなく、T120のみが利用可能となっている。
このため、T120を利用可能とするとともにL200pをプライマリモニタにするための方策を検討する。

ドライバのインストール

nv-driver.png

[KDEメニュー] - [システム] - [Hardware Drivers Manager]を起動し、NVIDIAの高性能グラフィックドライバを有効にするにチェックを入れ、ダイアログを閉じるとKubuntuが自動的にNVIDIA謹製のドライバを当ててくれます。
NVIDIAのドライバと差し替えるためにXの再起動を行う*1

*1 : ログアウトしてログインメニューからAlt+E

NVIDIA X Server Settingsのインストール

NVIDIA製のドライバを当てた後はKDEで用意されているX構成ツール*2を使うのではなく、NVIDIA X Server SettingsによりXの構成を行う。このため、まずはNVIDIA X Server Settingsをインストールする必要がある。

# sudo apt-get install nvidia-settings

*2 : [システム設定] - [モニタとディスプレイ]

NVIDIA X Server Settingsの構成

NVIDIA X Server Settingsで構成可能なマルチモニタ設定

Disabled
マルチモニタの構成を行わない
Separate X screen
各モニタ毎に独立したデスクトップを構成する。基本的にモニタ間を行き来できるのはポインタのみで、モニタをまたいだアプリケーションの表示などは行えない。
Separate X screen + Enable Xinerama
Windowsにおけるマルチモニタ構成と似たようなデスクトップ構成となる。モニタをまたいだアプリケーションの表示やなどが行え、最大化時はモニタをまたがないように最大化される。
TwinView
複数のモニタまとめて1つの高解像度のディスプレイとして利用する。このため、アプリケーションの最大化を行うとモニタをまたいでしまう。

使い勝手を考えると、Windowsと同じようなモニタ構成が幸せになれそう。と、いうことで[X Server Display Configuration] - [Configure...]から、"Separate X screen"を選択。なお、"Disabled"以外を選択すると自動的にセカンダリモニタが有効になる構成となる。

xorg.confファイルの保存および修正

ここで多くの場合、一般ユーザ権限でNVIDIA X Server Settingsを起動していると思われる。このため、構成の保存を行おうとしてもパーミッションの関係から/etc/X11/xorg.confが上書きすることができない。とりあえず自分のホームディレクトリにでも保存しておく。

キーボード定義の修正

保存が完了したら適当なエディタで保存したxorg.confを開いて編集を行う必要がある。
まず、NVIDIA X Server Settingsを利用するとxorg.confにおけるキーボード定義が英語キーボードになっているため、これを現在のxorg.confと比較しながら戻す。

# NVIDIA X Server Settingsにより作成されたキーボード構成をコメントアウト
#Section "InputDevice"
#    # generated from default
#    Identifier     "Keyboard0"
#    Driver         "kbd"
#EndSection

# 現在のxorg.confからキーボード部分の定義を貼り付け
Section "InputDevice"
        IdentifierはNVIDIA X Server Settingsにより作成されたものと差し替える
        #Identifier      "Generic Keyboard"
        Identifier      "Keyboard0"
        Driver          "kbd"
        Option          "XkbRules"      "xorg"
        Option          "XkbModel"      "jp106"
        Option          "XkbLayout"     "jp,jp"
        Option          "XkbOptions"    "grp:alt_shift_toggle,grp_led:scroll"
        Option          "XkbVariant"    "106,kana"
EndSection
プライマリモニタ/セカンダリモニタの入れ替え

プライマリモニタが意図したものと異なる場合、Screenセクションを修正する必要がある。

Section "Screen"
    Identifier     "Screen0"
    Device         "Videocard0"
    Monitor        "Monitor0"
    DefaultDepth    24
    Option         "TwinView" "0"
    Option         "metamodes" "DFP-0: nvidia-auto-select +0+0"
    SubSection     "Display"
        Depth       24
    EndSubSection
EndSection

デュアルヘッド可能なカード1枚で構成されている場合、上記部分のDFP-0とDFP-1を入れ替えるだけでいいらしい。

修正が終わったらxorg.confを入れ替え、Xを再起動すれば有効になる。

そのほか、注意点

NVIDIA X Server Settingにて構成した後にKDEのX構成ツールを利用すると解像度が妙なことになったりと、xorg.confファイルのバックアップを取っていない状態だと元に戻すのも苦労するため使わない方が幸せになれるかもしれません。

カスタマイズ後の/etc/X11/xorg.conf

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ATOK X3 on Kubuntu 8.04/i386

2008/07/12PC::Ubuntu

Kubuntu 8.04(日本語ローカライズ版)にATOK X3を導入したのでそのメモ。

基本的にUbuntu 8.04 LTS日本語ローカライズド版と同様の方法で導入可能ですが、gtk-query-immodules-2.0の配置される場所が異なっているため*1インストール時に指定してやる必要があります。

$ sudo find / -name "gtk-query*"
/usr/lib/libgtk2.0-0/gtk-query-immodules-2.0

*1 : Ubuntu 8.04 LTSでは/usr/bin/gtk-query-immodules-2.0

インストールメモ

ATOK X3のインストール
$ export LANG=C
$ sudo mount -r -t iso9660 /dev/cdrom /media/cdrom0
$ sudo touch /etc/gtk-2.0/gtk.immodules
$ cd /media/cdrom0/
$ sudo bash ./setupatok_deb.sh
Input path of gtk-query-immodules-2.0:ここでgtk-query-immodules-2.0の場所を聞かれる
/usr/lib/libgtk2.0-0/gtk-query-immodules-2.0
ATOK X3 アップデートの適用
$ mkdir /tmp/atok_x3/
$ cd /tmp/atok_x3/
$ wget wget http://www3.justsystem.co.jp/download/atok/up/lin/atokx3up1.tar.gz
$ tar xvz atokx3up1.tar.gz
$ sudo bash ./atokx3up1/setupatok_up1_deb.sh
ATOK X3の起動設定
$ sudo bash /opt/atok3/sample/setting_debian4.sh
CDを取り出して終了
$ sudo eject /media/cdrom
$ exit

これで任意のユーザでログインすればATOKが使える様になります。

ライセンスとか

ATOK X3 for Linux EULAより

第2条 ご使用条件
1.(3)前(1)号にかかわらず、本ソフトウェアの使用者がお客様ご自身(法人の場合は特定の従業員1人)に限られているという場合は、本ソフトウエアを同時に使用しないという条件で、お客様(当該従業員)のみが使用する他のコンピュータにインストールすることができます

と、いうことで私一人が利用するという条件の下Linux Mint 4.0 Xfce CE on ThinkPad s30とデスクトップのKubuntu両方で1つのライセンスでATOKが使えます。(゚Д゚)ウマー

Kubuntu 8.04.1 / AMD64日本語ローカライズ手順メモ

2008/07/06PC::Ubuntu

Kubuntuには日本語ローカライズCDが用意されていますが、i386アーキテクチャ向けのみしか提供されていません。
AMD64アーキテクチャによるKubuntuを利用したい場合は通常のDesktop CDまたはAlternate CDを利用してインストールを行う必要があり、日本語ローカライズにて行われている様々な変更を自分で行う必要があります。

この記事はその変更点のメモ。尚、Alternate CDによるインストール環境です。

インストール直後

Ubuntuの日本語環境のページを参考にJapanese Teamの追加パッケージリポジトリを追加する。

wget -q http://www.ubuntulinux.jp/ubuntu-ja-archive-keyring.gpg -O- | sudo apt-key add -
sudo wget http://www.ubuntulinux.jp/sources.list.d/hardy.list -O /etc/apt/sources.list.d/ubuntu-ja.list
sudo apt-get update 
sudo apt-get upgrade

[システム設定] - [国と言語] から日本/日本語を選択

5.の「日本語ローカライズドDesktop CDに追加されているパッケージと同じものをインストールする場合は、以下のコマンドを実行します」では、Kubuntuでは次のようになりますが、現状(08/07/06)依存関係が解消できないためインストールに失敗します。

sudo apt-get install kubuntu-desktop-ja

Firefox 3.0のローカライズ

Fireforxのインストール自体は以下のコマンドでインストールすることが可能です。

sudo apt-get install firefox-3.0

が、2つの問題を抱えています。

  1. 日本語の言語パックがインストールされていない*1
  2. Anthy/SCIMによるIMEが動作しない

これらの問題の解消メモ

日本語言語パックの導入

以下から日本語言語パック(ja.xpi)のダウンロード&インストール
http://releases.mozilla.org/pub/mozilla.org/firefox/releases/3.0/linux-i686/xpi/

言語パックがインストールできたらFirefoxを再起動して[アドオン] - [言語パック]から"Japanese Language Pack"を有効化します。
(デフォルトの言語パック(Firefox (en-GB))を無効化したほうがいいかもしれません)
これで日本語でメニュー等が表示されるはずです。

scim-bridgeをインストールする

aptitude search scim-bridge
i   scim-bridge-agent                             - IME server of scim-bridge communicate with SCIM
i   scim-bridge-client-gtk                        - IME server of scim-bridge communicate with SCIM
i   scim-bridge-client-qt                         - IME server of scim-bridge communicate with SCIM
p   scim-bridge-client-qt4                        - IME server of scim-bridge communicate with SCIM

となるように不足しているscim-bridge関連パッケージをインストールする。

続いて、KubuntuというかKDEの起動時にSCIMを起動させないとFirefoxなどからSCIMを起動できません。このため、SCIMを自動起動のアプリケーションに登録します。

ln -s /usr/bin/scim ~/.kde/Autostart/scim

参考

Ubuntu日本語フォーラム/KDE4で日本語入力ができません

*1 : en-GB言語パックのみ